8月8日(金)公開『アイム・スティル・ヒア』【ネタバレなし】観る前に知っておきたい映画がしっかり分かる3つのポイント

【3】劇中で割愛されている空白の25年間に、著者マルセロにいったい何があった?


映画『アイム・スティル・ヒア』では途中一気に25年もの月日が経過してしまうため、その後の登場人物の境遇に若干混乱してしまうと思うので、本編の物語に直接関わりのない範囲で補足したいと思う。

映画本編ではパイヴァ一家で唯一の男の子だった本作の著者でもあるマルセロ・パイヴァは、20歳のときにたまたま飛び込んだ湖の底に頭を打ち付け四肢麻痺となってしまう。
理学療法と作業療法などの治療を経て、手と腕はなんとか動かすことができるようになったマルセロは小説家、脚本家の道へと進む決意をする。
1982年に執筆した「Feliz Ano Velho」は四肢麻痺となる事故の前後の生涯を描いた自伝的作品であり、1980年代のベストセラーとなった。
その自由で口語的な表現が好評を博し舞台化され、1987年には映画化もされている(日本語翻訳版はありません:2025.8月現在)。
その後、本作『アイム・スティル・ヒア』の原作である「Ainda Estou Aqui」(2015)を執筆することとなる。

もし本作『アイム・スティル・ヒア』の鑑賞後に、描かれなかったマルセロの青年期が気になる人は「Feliz Ano Velho」もチェックしてみてはいかがだろうか。

【CAST&STAFF】


8月8日(金)新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
『アイム・スティル・ヒア』

監督:ウォルター・サレス
脚本:ムリロ・ハウザー、エイトール・ロレガ
出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
音楽:ウォーレン・エリス|撮影:アドリアン・テイジド|2024年|ブラジル、フランス|ポルトガル語||137分|カラー|ビスタ||5.1ch|原題:AINDA ESTOU AQUI|英題:I’M STILL HERE|字幕翻訳:原田りえ|レイティング:PG12
提供:クロックワークス、プルーク 配給:クロックワークス
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公式H P:https://klockworx.com/movies/imstillhere/


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