【第2回】<大学編>サンパウロで留学&フィールドワーク
サンバのリズムに魅了され、大学生時代に始めたダンスが学問としての興味を育み、そしてついには人生の新たなステージへ!
サンバとの出会いから研究テーマとして向き合うまでの歩み、そしてブラジルへの初訪問のエピソードをご紹介します。

お久しぶりです。サンパウロからふうかです☀︎
ブラジルに来てから飛ぶように時間が過ぎ、あっという間に気がつけば5ヶ月がたっていました。
第2回は、大学編ということで、サンパウロ大学での学生生活をご紹介したいと思います~~!
今回の私の渡航は、8月から12月の1学期間サンパウロ大学に交換留学、その後も3月まで学生ビザで滞在し、カーニバルに出る!というものです。
つきましては、到着から12月の半ばまで、基本的に朝から夕方まで大学で過ごし、夜はサンバのフィールドワークという生活をしていました。
(ちなみに年明け以降大学はお休みなので、サンバに専念の生活が始まります!)
ここで、私の1週間の時間割をお見せしましょう!

時間割表
うん、のんびり!
授業は基本的に午後しか入れていません。
ほとんどポルトガル語の授業ばかりで、週に1コマだけ金曜日に専門である人類学の授業を履修しています。
この基本の時間割の他に月に1回、水曜日に大学院のゼミに参加していました。
今回の留学日記では、前半では大学での1日の過ごし方、後半ではわたしが履修した授業について、書いていきます。
Contents
大学での1日
大学がある日は、丸1日大学で過ごすことが多いです。
わたしの授業はすべて午後!ですが朝早く起きて学校に行くことにしています。
なぜなら、大学の食堂で格安ごはんが食べられるからです!!
<8:30 朝ご飯>

朝ごはん
こちらは朝ごはんの写真。朝8時半までに学校に行くと、こちらの朝ごはんを0.5レアル(13-15円くらい)で食べられます。
フルーツは日替わりで、バナナ、オレンジ、洋梨やメロンの日も!
わたしはコーヒーをブラックで飲んでいますが、牛乳や粉ミルク、砂糖を入れて飲んでいる人が多いです。
朝起きるのが苦手で、8時半に間に合わない日もありますが、それでも大丈夫!
流石に0.5レアルというわけにはいきませんが、食堂の他にもキャンパスには売店があってポンデケージョやハムチーズクロワッサンが200円前後、コーヒーは100円以下で買うことができます。
<9:00 図書館で勉強>
朝ご飯の後は、お昼まで図書館や自習室に移動して作業をします。
この時間は日本の夜にあたるので、おしゃべりOKの自習室で家族やお友達とビデオ通話をすることもあります。
<12:30 お昼ごはん>
お昼の時間になったら、また食堂に戻ってお昼ごはんを食べます。
お昼ごはんと夜ごはん、2レアル(50-60円くらい)です。

食堂のごはん
お米と豆が固定で、日替わりのお肉と野菜、果物がついてきます。
激安で助かるので、基本学食を利用していますが、大学内にはちょっとしたレストランもあり、ブラジル料理、イタリアン、ハンバーガー、ブラジル風日本食も楽しめます!レストランでも、30レアル(750円-900円ぐらい)
<授業>
お昼ごはんを食べ終わったら、午後は授業を受けます。授業にいては、次のパートで詳しく書きますのでここでは割愛します。
<18:00 夜ご飯>
授業が終わったらまた食堂に戻り、お昼ごはんとさほど代わり映えのしない2レアルごはんを食べて帰宅という流れです。
夜ご飯は、時間が合う時は、他の日本人留学生や日本語専攻の学生が一緒にごはんを食べてくれるので、おしゃべりをしながらゆっくりごはんを食べます。
ということで、勉強をしに学校に行っているのか、ご飯のために通学しているのかわからなくなるほど食べてばっかりの1日ですが、大学に行く日はこんな感じ。
大学の授業
前の章は授業パートをすっかり割愛してしまったおかげで、学食紹介コーナーと化してしまいました。
大丈夫、勉強もしています。
ここからは、私が熱心な学生であることをアピールするために授業の様子をご紹介しましょう。
と言っても、私が大学で勉強しているのは主に、(1)ポルトガル語、(2)人類学の授業、(3)大学院のゼミの3つです。
<ポルトガル語の授業>
日本ではポルトガル語を専攻していないので、留学中はここぞとばかりにポルトガル語の授業に参加しました。
私が受けた2つのポルトガル語のコースは、どちらもサンパウロ大学が留学生のために提供しているコースですが、内容もしくみも少し異なります。
ここでは分かりやすくポルトガル語(1)と(2)としてそれぞれご紹介します。
ポルトガル語(1):
こちらの授業は、ポルトガル語の先生を目指す学生が講師となって教えてくれます。
受講者は、私と同じ交換留学生がほとんどです。
授業の内容は、会話の練習が中心。
授業の最初に、先生がポルトガル語でブラジルの食べ物、サンパウロの公共交通など、ブラジルでの生活に関するプレゼンテーションをしてくれます。
後半では、プレゼンテーションのトピックについて、ペアで話し合ったり、グループワークをしたりします。
ポルトガル語(2):
こちらのコースも大学が提供していますが、追加料金がかかりました。
費用はテキスト代込みで一学期間156レアル(4,500円くらい)。
その分、講師も学生ではなくちゃんとした先生、テキストも配られます。
こちらの授業には交換留学生だけではなく、サンパウロ大学を卒業することを目指す正規の留学生も多く参加していました。
授業の内容は、ポルトガル語(1)と比べると文法や学術的な内容が多く、テキストに従って文法の問題を解いたり、ブラジルの歴史、社会について話し合ったりといったアクティヴィティが中心です。

ポルトガル語(2)の授業の様子
<人類学の授業>
唯一、履修している大学の正規科目が「Sexualidade, Cultura e Política 」です。
人類学分野の授業で、ブラジルのジェンダー・セクシュアリティ研究について勉強しました。
週に1回のみですが、1回4時間と大変な長丁場です。
前半3時間は、教授による講義。
講義内容は、ブラジルのジェンダー・セクシュアリティ研究を語る上で重要な論文をテーマごとに分けて紹介してくれるというものです。
私にとって外国語の最大の難関がリスニングです。
いきなり授業に行っても何がなんだかさっぱりわかりません。
どうにかついていこうと、毎週授業の前にその日のリーディング課題を、翻訳ツールの助けを借りて必死に読み解いてから授業に臨んでいました。
それでも間に合わず、あるいは理解が足らず、講義中は完全に置いてけぼりになることもしばしば。
さらに大変なのは授業の後半です。
授業の最後の1時間はディスカッションタイム。
みんなで丸くなって講義の内容について質問しあったりディスカッションをしたりするのですが、このフェーズになると、私には何が起こっているのか全く理解できず、毎週無力感にさいなまれていました。
<ゼミ>
私が参加させてもらっていたゼミは、音楽やパフォーマンス、特に映像を専門とする人類学のゼミでした。
月に1回、教授と指導学生が集まって研究の進捗を発表し、質問やアドバイスを共有します。
私も1度、発表の機会をいただいて、ブラジルでのフィールドワークの様子とこれからの予定を発表しました。
日本ではなかなか仲間がいないサンバの研究ですが、このゼミではサンバの人類学を専門にしている学生が2人、その他の学生や先生もサンバのことをよく知っていて、とても有益なアドバイスをいただきました。
他の学生の発表も、すべてを理解できるわけではありませんが、刺激的で、ゼミのたびに、フィールドワークもっと頑張ろうというエネルギーをもらっていました。
というわけで、今回は8月から12月の半ばまで続いた私の大学生活をご紹介させていただきました!
留学生活の送り方は人それぞれで、専門的な授業をとっている学生もいれば、日本語専攻のブラジル人に混ざって日本の文化や歴史の授業を履修したり、体育の授業をとっている学生もいたりと、それぞれの留学生活を送っています!
この留学日記では、あくまで一例として、留学生活の過ごし方のイメージがなんとなくでも伝われば幸いです。
ブラジリアンデージャパン群馬
2025年4月26日(土)27日(日)
太田市運動場公園