【新連載】サンパウロで留学&フィールドワーク
はじめまして、今月からサンパウロで留学&フィールドワーク中のふうかです☀︎
大学院の修士課程で人類学を専攻中、現在はサンパウロ大学に研究留学をしつつ、サンバチームでダンサーとして踊りながらフィールドワークをしています。
2025年のカーニバルまでのサンパウロ滞在中、留学日記を連載させていただきます!
第1回となる今回は、自己紹介も兼ねて、サンバとの出会いから、留学生兼フィールドワーカーとして渡航するまでのエピソードをご紹介します〜
1.サンバのダンスとの出会い
大学生あるある「何か新しいことをやってみたい!」
私にとってのその「何か新しいこと」がサンバだった、私とサンバとの出会いは、ただそれだけのことだったように思います。
新入生向けのサークル紹介での華やかなパフォーマンスと、先輩たちの暖かな勧誘に魅了されて、あれよあれよと、気がついたら大学のラテンアメリカ音楽同好会に入会し、サンバを踊っていました。
いざ初めてみると、クラシックバレエを長年踊ってきた私にとって、
腰を大きく動かすこと、それから何より即興で踊ること、これがとても難しく、
大学2年生から始まった新型コロナウイルスのパンデミックも相まって、
ラテンアメリカ音楽の世界にどっぷりとは浸りきれないまま大学生活の最後の年を迎えてしまいました。
2019年10月 大学祭でのパフォーマンス
大学3年生まで、マランドラ(男性パートのダンサー)の練習をしていました
2. サンバダンサーからサンバ研究へ
サンバとの関わり方に転機が訪れたのは、大学4年生の秋、卒業論文でサンバダンサーをテーマにしようと決めた時です。
もともとサンバダンサーの研究をしようと決めていたわけではありません。
ただ、人類学を専攻する、ということはそのもっと前から心に決めていました。
自分にとって遠い物事との関わりの中で、自分のあたり前を見つめ直す、思考を拡張する、そんな人類学の学問としてのスタンスに惹かれたのです。
ちょうどその時、大学院進学を決めて、卒業研究のみならず、その先ずっと向き合うことになる、「私の研究」についても考え始めていました。
そんな中でサンバのダンスが、私にとって近くて遠い、真剣に向き合いたいものとして浮かび上がってきたのです。
クラシックバレエの訓練を受けてきた私にとって、なんだかしっくりこない、だけれども気になる、そんなサンバとの関わりの中で、
踊ることや表現することについて考えることができるのではないか、
さらに、大学入学当初から興味を持っていたジェンダー・セクシュアリティについて考えるのにも適しているのではないか、
そんな思いから、人類学という視点からもサンバと関わることに決めました。
2023年3月 卒業論文を書き終えて
3. 初・ブラジル渡航!
卒業論文では、サークルのダンサーたちに協力をしてもらって研究しましたが、
大学院では、サンバの研究をするからにはブラジルにフィールドワークに行きたい!と決めていました。
大学院に進学して初めての夏休み、リオ・デジャネイロ、サンパウロ、バイーアに1週間ずつ滞在しましたが、
ポルトガル語もほとんど喋られないなか、そんな短期間では何もできず、ブラジルの雰囲気だけを知って帰ってきました。
しかしながら、その際にその後たくさん助けてもらうことになる出会いもありました。
初めてのブラジル渡航にあたって、今回の連載のお声がけいただいたウィリーさんを大学の先輩経由でご紹介いただき、
さらに、ウィリーさんから紹介していただいた日本人のお姉さんダンサーには、のちにサンパウロでのサンバを0から教えてもらうことになるのです。
2023年9月25日リオ・デジャネイロにて
4. いざ、サンパウロ大学へ
日本人の場合、観光ビザで最大半年、ブラジルに滞在することができますが、それ以上の滞在には特別なビザが必要です。
せっかくならサンバチームがカーニバルの準備に向けて動き出す冬の終わりからカーニバルまでブラジルに滞在したい。
しかし、どうやって滞在しよう。
そんなことを考えていたときに、私の通う大学は、サンパウロ大学と派遣留学の協定を結んでいることを知りました。
大学院の先輩にあたる先生がサンパウロ大学の教授をご紹介してくださったこともあり、無事にサンパウロ大学からの受け入れが無事に決定。
こんなふうにして、渡航前からたくさんの人にご縁を繋いでもらい、助けてもらい、
指導教官には「口を開けてボケーと歩かないように気をつけてくださいよ」なんて心配もされながら、私のサンパウロ留学は実現したのでした。
次回以降、サンパウロ大学の交換留学生としての学生生活、そして赤ちゃんフィールドワーカーとしてのサンバチームでの日々をお届けしていきたいと思います!