4月9日ミナス州を代表するボサノヴィスタでコンジュント・サンバカーナの創設者、パシフィコ・マスカレーニャス氏が死去

4月9日ミナス州を代表するボサノヴィスタで、コンジュント・サンバカーナの創設者、パシフィコ・マスカレーニャス氏が88歳で亡くなった。

パシフィコ・マスカレーニャス

Pacífico Mascarenhas(パシフィコ・マスカレーニャス)
1935年5月21日ミナス州ベロ・オリゾンチ生まれ、ブラジルの作曲家、演奏家。ミナス州でのボサノヴァの創始者の一人。
1950年代から音楽活動を開始。トゥルマ・ダ・サヴァッシの主要メンバーのひとりとなる。
1956年頃、ミナス州に一時滞在していたジョアン・ジルベルトと親交を深め、ジョアンが生み出したボサノヴァ・ギター奏法にアイデアを与えたと言われる。

1960年代、後に作曲家、演奏家として成功したホベルト・ギマランイスを引き入れコンジュント・サンバカーナを結成した。
男女複数コーラスが特徴のサンバカーナは、リオデジャネイロで誕生したボサノヴァをミナス州独特のコード・ワークで深化させると人気を集めた。また若いアーティストを積極的に起用、リオデジャネイロ州とミナス・ジェライス州のミュージシャン同士の絆を深めた。メジャー・デビュー前のミルトン・ナシメントやジョイスも一時参加していた。
サンバカーナは日本では知る人ぞ知る幻のグループだったが、2000年代に入ると作品の大半がCD化された。しかしオリジナル盤にレコードには大変なプレミア価格が付いている。

マスカレーニャスの数々の曲は、ルイス・エサ、ナラ・レオン、オス・カリオカス、エウミール・デオダートなど、多くのアーティスト達によってレコーディングされている。あなたもきっとどこかで彼の曲を耳にしているかもしれない。

終わりに

ジョイス・モレーノ

パシフィコ・マスカレーニャスが手がけたサンバカーナの初アルバム『サンバカーナ』に、当時16歳だったジョイスはホベルト・メネスカルに招待され、サンバカーナのレコーディングに参加している。

今回の訃報を受けて発表されたジョイス・モレーノのコメントを紹介する。

パシフィコは昨日88歳で亡くなりました。

彼はそのレコーディングに立ち会ってはいませんでしたが、初めて本物のスタジオに入り、録音された自分の声の響きを聴くことが、幼かった私にとってどれほど大切な体験だったかを語らないわけにはいきませんでした。

メネスカル、招待してくれてありがとう。そして素晴らしい歌をありがとう、パシフィコ!

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