ミカ サンバ ジャズ トリオ 結成20周年を記念したジャパンツアーを開催

本場プラジル音楽とNYジャズ奏法を体現できる唯一無二のビアニストMIKA、
「MIKA SAMBA JAZZ TRIO」の結成20周年を記念したジャパンツアーが
4月4日(金)東京豊洲シビックセンターを皮切りに、岡山、広島、神戸、名古屋の日本の5都市で行われる。

オリジナルメンバーであるハファエル・バラータ(Rafael Barata /ドラム)はもちろん
今回はヤマンドゥ・コスタと共作をリリースし、ラテン・グラミー賞受賞経験のあるベーシスト、グト・ヴィルチ(Guto Wittt /ペース)が初来日する。
そんなMIKAさんに「MIKA SAMBA JAZZ TRIO」の20年を振り返って、結成のいきさつや、軌跡についてうかがった。

Q.SAMBA JAZZ TRIOを結成してアルバムを作ることになったいきさつを聞かせてください

2005年にリオデジャネイロでレコーディングを行ったときに担当する予定だったドラマーの人に急に別の仕事が入ったということで、若干23歳のハファエル・バラータが突然スタジオに現れて、そのままテストレコーディングしたのがきっかけですね。
それから意気投合して、一緒に演奏するようになりました。

Q.通常、楽曲の制作はどのようなプロセスで行われているのでしょうか

いい思いつきが浮かんだら、それをストックしておいて、膨らまして昇華させる感じです。
バンドでの演奏のときはあらかじめきちんと進行を決めて作っていく場合と、その時の思いつきで即興で仕上げていくやり方と両方があります。
長く一緒に演奏しているメンバーだとだと大体こんな感じでやるかなとわかっていますから、その場で即興で作っていきます。
特にいつもの私のSAMBA JAZZ TRIOだとレコーディングのときにそれぞれがそのときの思いつきで曲をアレンジしていくのですが、レコーディングのときにやったことが、もう2度と思い出せないなんてこともあったりします笑

Q.ベースのグト・ヴィルチさんは今回初共演だと思いますがどのような印象ですか

やはり、ハファエル・バラータのコーディネート力には大きな信頼を置いているのでグト・ヴィルチも状況に合わせたプレイができ、私がやりたいと思うことをやれるように支えてくれる力のある人だと思います。
歴代のベーシストに比べて若くハファエルより年下なのですが、落ち着いたプレーをする素晴らしいミュージシャンなので、私も今からツアーが楽しみです。

Q.ドラムのハファエル・バラータさんが米国に拠点移をされたそうですが、活動における変化はありましたか

20年前、バンドを結成した当時、みんな若いから夢を語ったりするじゃないですか。そのときアメリカでも演奏してみたいよね、って二人で言っていたんです。
当時ハファエルはブラジルに住んでいましたし、私は日本でお互いに将来アメリカで暮らすなんて想像もしていませんでしたが。
その後、私はN.Y.に活動拠点を移し 彼もそのあとアメリカで活動するようになってボストンに移住して、N.Y.で一緒に演奏するっていう昔語っていた夢がいつの間にかかなっていました。
当時、世界で活動できるトリオを作ろうとかこんなアルバムを作ろうとか話していたいろいろな夢がかなっていくのは嬉しいですね。

ハファエルが米国に移住しての変化ということで言えばMIKA SAMBA JAZZ TRIOに関しては基本的なことは何も変わっていませんが、それまではポルトガル語だけだったけど英語も使うようになったということですかね。

Q.今回のツアーのメンバーでのアルバムの制作などは考えていますか?

全員それぞれの仕事が忙しくて三人そろうのはなかなか難しそうですが、なんらかの形でレコーディング出来たらと思っています。

Q.今思うと転機だったことで印象にのこっているエピソードがあったら教えてください

バークリー音楽院でJAZZを学ぼうと思っていたのですが、同時期にブラジルの音楽に触発されて まず先にブラジルに行ってから、また後で行けたらアメリカに行けばいいのでは?とひらめき、単身でブラジルに行ったことが一番の転機だったような気がします。
当時ブラジルにはあまり誰も行っていなかったし、周りの人たちからも随分驚かれて、家族にはそんなわけのわからない選択をして!なんて言われたこともありました。

でも、ブラジルに行っていなかったら今はもう音楽を続けていないかもしれないです。
いろいろな意味で本当に運が良かったと思います。

海外に住んだ経験のある方々に話を聞いたり、いろんな国に行ったりしてみると その人それぞれに合った場所(国)があるみたいなんですよね。

今は私はN.Y.に住んでいますが、実は私にはブラジルほど合っていない気がするんです。
ブラジルは着いた瞬間から、もう本当に信じられないようなすごい出会いがたくさんあって(その分ビックリするくらい嫌なことも山ほどあったけど)私にとってやっぱり特別な場所ですね。なぜかはわかりませんが。

理屈ではなく その場所で偶然起こることが相性の良さなのかなっと思ったりします。それが人生の答えを導くものになるかもしれないのでまず行ってみる、住んでみるとよくわかると思います。
ヨーロッパのドイツが一番合ってるとか、東南アジアが一番だとか本当に人それぞれ、違っていて(もちろん日本が一番合っているという人もいるでしょう)まずは行ってみないと本当にわからないので、ぜひ世界に飛び出してみてください。

Q.ブラジルでの活動を通じて印象的な出来事はありますか

経験の全てが印象的です。特にどれが印象的と選べないほどです。ブラジルに行ってから脳の中に大きな変化が起こった気がします。
外国に行くと全てが違うじゃないですか。
言語も、食べ物も、全く異なることで脳の活性化になっていて、いい刺激がもらえていると思います。余談ですが脳の活性化に旅行はおすすめです。

Q.MIKAさんの目線から見てブラジルと日本のリスナーの違いはどのような所にありますか

あるある!全然違います!
ブラジルだとお客さんが一緒に歌いだしたり、踊り出したり、参加し始めちゃうんですよね。そんな反応はありがたいなって思います。
日本の人はとても静かに聞いてくれているので楽しんでくれてるのかな?と思ったときもありますが 後で尋ねてみると実は意外と楽しんでくれているみたいなので、それはそれで嬉しいですね。

Q.最後に、日本の読者やファンにメッセージをお願いします。

音楽を畏まって聞くだけじゃなくて、サンバは踊れる音楽だから体を揺らしてリズムをとって欲しいなって思います。
でもまあ人それぞれの楽しみ方があるので、好きに聞いてもらえたらとは思います。
私たちのアルバムを聴いた方々が、これをBGMにしていると仕事や勉強がはかどると言っていたので お家で聞くときは勉強用のBGMにしてもらって、会場では踊ってもらえたらと思います(笑)

アーティストプロフィール


MIKA

岡山県倉敷市の出身。
幼い頃からクラッシック音楽を学んでいたが、ブラジル音楽に興味をもち、1996年単身渡伯。
サンパウロでブラジル音楽の演奏の基本を学び、自己のトリオやさまざまな音楽ユニットでライブ活動やレコーディングに参加し研鑽を積む。
伝説的ベーシスト、セルジオ・バホーゾ、そして今や世界的に有名なドラマー、ハファエル・バラータとの “MIKA SAMBA JAZZ TRIO 2008” ツアーが好評を博す。
ワシントン、パリ、インド、台湾など海外での公演を行い、ワールドワイドな活躍の場を広げている。

マルコス ヴァーリを迎えた“Balanco zona sul”も必聴の1枚。

本サイト限定:チケット学割情報

学生のみなさんに朗報です!
東京公演の前売チケットを『Toca de Aparecida』でご購入の際
「ブラジルコンエス」を見たことを伝え学生証提示で1,000円分の割引が適応されます。
(東京公演のみ学割対象です)

チケット情報

4月4日(金)
豊洲シビックセンターホール
(東京都江東区豊洲2-2-18 5F)
開場18:00開演19:00
チケット前売り4,500円、当日5,000円

4月5日(土)
岡山県立美術館ホール
(岡山市北区天神町8-48)
開場17:30開演18:30
チケット前売り 4,500円、当日5,000円

4月6日(日)
総社市市民会館大ホール
(総社市中央三丁目1-102)
開場13:00開演14:00
チケット前売り4,500円、当日5,000円

4月8日(火)
ふくやま芸術文化ホール
リーデンローズ(小ホール)
開場18:00開演19:00
チケット前売り 4,500当日5,000

4月9日(水)
100BANホール
開場18:00開演19:00
チケット前売り 4,500円、当日5,000円
(ドリンクチケットは別途)

4月10日(木)
名古屋 Live DOXY
(名古屋市中区栄4丁目5-22)
とビルB1Fセンター
開場18:00開演19:00
ミュージックチャージ5,000円

ブラジリアンデージャパン群馬
2025年4月26日(土)27日(日)
太田市運動場公園

イベント詳細

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