フェルナンダ・トーレスって誰?ブラジル人初のゴールデングローブ賞女優賞!

(Foto: Sony Pictures Classics)

1月5日(日)第82回ゴールデン・グローブ賞がロサンゼルスのヒルトン・ホテルにて開催され『I’m Still Here 』に主演したフェルナンダ・トーレス(Fernanda Torres)がブラジル人初の大快挙であるゴールデングローブ賞女優賞を受賞した。

フェルナンダ・トーレスはゴールデングローブ賞のスピーチで「この賞を母に捧げたい」と述べている。

母とは女優フェルナンダ・モンテネグロのことだ。
日本でも上映され話題となった『セントラル・ステーション』 (1998年)に代筆業のドーラとして主演を演じており、アカデミー主演女優賞およびゴールデングローブ賞にノミネートされたブラジル人初の、そして現在に至るまで唯一の功績を持つ女優だった。
しかし結果は『セントラル・ステーション』がゴールデングローブ賞の外国語映画賞を受賞するに留まり、主演のフェルナンダ・モンテネグロは受賞を逃すこととなった。
その後、映画「スウィート・マザー」(2013年)での演技により、ブラジル人として初めて国際エミー賞の最優秀女優賞を受賞している。

フェルナンダ・トーレスはスピーチで更にこう続けた
「母は25年前にここに来ました。そして素晴らしい物語のように、困難な瞬間であっても芸術は人生を耐え抜くことができるという証明をしました」

25年前の母の雪辱を娘が果たす形となった今回の受賞はブラジル国内で大きな話題となっている。

フェルナンダ・トーレス

1965年リオデジャネイロ出身。
女優のフェルナンダ・モンテネグロと俳優のフェルナンド・トーレスの娘であり13歳で女優としてデビュー、演劇・テレビ・映画で40年以上のキャリアがあり数々の賞を受賞している。
1986年のアルナルド・ハボル監督のドラマ映画『Love Me Forever or Never』でのカンヌ国際映画祭主演女優賞
今回の2024年 『I’m Still Here 』(ポルトガル語: Ainda Estou Aqui)で悲願のゴールデングローブ賞を受賞した。

『I’m Still Here 』 (原題: Ainda Estou Aqui)あらすじ

マルセロ・ルーベンス・パイヴァによる同名小説の映画化。
ブラジルの軍事独裁政権下で反体制政治家の夫ルーベンス・パイヴァの強制失踪に立ち向かう作者の母親で活動家のユニス・パイヴァの半生を描いた実話を元にした映画作品となっている。
フェルナンダ・トーレスと母フェルナンダ・モンテネグロが時代ごとに同一人物を演じており、監督は『セントラル・ステーション』のウォルター・サレスである。

3月は第97回アカデミー賞の発表

次は3月に行われる第97回アカデミー賞のブラジル代表作品として『I’m Still Here 』が最優秀国際長編映画賞に選ばれ、現在12月の最終候補に残っている。

余談だがゴールデングローブ賞は日本人も初受賞の快挙が続出している。
安土桃山時代末期の緻密かつリアルな内容、描写で世界中から大きな話題を呼んだ
「SHOGUN 将軍」がゴールデングローブ賞テレビ部門のドラマ部門から
男優賞(日本初)を真田広之、女優賞をアンナ・サワイ、助演男優賞(日本初)を浅野忠信、
「SHOGUN 将軍」が作品賞をそれぞれ受賞し総嘗めという結果となった。

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