第98回アカデミー賞『ザ・シークレット・エージェント』惜しくも受賞を逃す

出典:映画『シークレット・エージェント』公式

第98回アカデミー賞では、ブラジル映画『ザ・シークレット・エージェント(O Agente Secreto)』で4部門にノミネートされていたが、3月15日(日)(日本時間3月16日)に行われた授章式では惜しくも受賞を逃した。
最優秀国際映画賞の受賞には届かなかったものの、ブラジル映画として大きな存在感を示した。

ブラジルは昨年『アイム・スティル・ヒア』で同賞を受賞しており、今年は2年連続の受賞への期待が高まっていた。
映画賞シーズンでは各賞でほぼ同じ作品が競い合う状況が続き、『ザ・シークレット・エージェント』もその中心的な作品の一つだった。
同作はゴールデングローブ賞を含む30以上の映画賞を受賞しており、アカデミー賞でも有力候補と見られていた。

今回のアカデミー賞では、史上初となる「アンサンブルキャスト監督賞」が新設され、『ザ・シークレット・エージェント』のブラジル人監督もノミネートされたことでも話題となった。

あらすじ

1977年、軍事政権下のブラジル。
カーニバルの喧騒に紛れ、男は再び街へと舞い戻る。
過去を消し身分を隠し、抑圧された僅かな自由にすがる人々と猜疑心渦巻くこの国で、「ある目的」を果たすために……。
公式オフィシャルサイトより)

キャスト

ワグネル・モウラ
『グレイマン』『シビル・ウォーアメリカ最後の日』

監督・脚本

クレベール・メンドンサ・フィリオ
『アクエリアス』『バクラウ地図から消された村』

映画詳細

「シークレット・エージェント」
O AGENTE SECRETO(英題:THE SECRET AGENT)
© CinemaScópio – MK Productions – One Two Films – Lemming Film – Arte France Cinéma
2024年製作 ブラジル、フランス、オランダ、ドイツ
上映時間:160分
音声:5.1ch

また、この作品の国際展開を支えた人物として、パライバ州出身の翻訳者エヴァルド・タヴァレス・デ・メデイロスの存在も見逃せない。
彼は映画の英語翻訳を担当し、海外の観客が作品を理解するための重要な橋渡し役となった。
エヴァルドは『セントラル・ステーション』や『アイム・スティル・ヒア』などの翻訳も手掛けているが、「地域の表現が多く、『ザ・シークレット・エージェント』はこれまでで最も難しい翻訳だった」と振り返る。
受賞こそ逃したものの、今回のノミネートはブラジル映画の国際的な評価の高さを改めて示す結果となり、今後の作品への期待も高まっている。

2026年、「ザ・シークレット・エージェント」は日本でも公開される予定だ。
今後の続報に期待したい。

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